Charlotte Weekly 1997.07.13.号 通巻 第47号

標準の考え方

今週は、体格から見た「標準」とは何かと言うことについて考えてみたいと 思います。

−標準と言う基準−
標準というのは、使い方やその判定基準が意外とあいまいで、使う上では結構 難しいのではないかと考えられます。今週はその例を挙げながら、身近な例から 少し考察を加えてみたいと思います。多くの例のうち、例えば標準的な人という のは、ある判定基準に関して統計的に見て一番分布の多いところに属する人々と 考えるのが一番常識的な線だと思います。ですから、日本人の身長や体重なども その値の分布を考えてその幅の中で「標準」を決めていると考えられるわけです。 あくまでも、現状把握のあとで、判定できる数字です。

−標準は固定化されたものか−
先日、新聞で見たのですが米国人は肥満の範疇に入る体重が標準の20%以上 多い人が過半数になったという紹介記事がありました。これは、人類の歴史でも 初めての事であるとかいろいろ書いてありました。これが事実であり、かつ人々 がそこそこに健康を維持しているとすると、平均体重の基準を変えざるを得ない のではないかと、私は考えました。この場合の標準体重とは普通の人の集合体の 平均値と考えられるからです。そうすると、平均体重はもしかすると20%も上 がる事になるかもしれません。この記事はむしろ、米国人の平均体重が変わった と発表すべきだったような気がします。

−標準が変われば−
では、標準が変わると何が変わるでしょうか。いくつかの事が考えられますが、 たとえば、定員と言う考え方が変わります。自動車でも飛行機でも定員と言うの があります。これは、平均的な体重の人を想定して規定されます。それをもとに 自動車のエンジンやブレーキが設計されているわけです。そうなると、肥満の人 が乗る場合には、たとえば定員6名を5名として減らさないと、設計通りの性能 が出ない事にもなりかねません。ですから、このデータは単に増えたと言う報告 ではなく、基準を変える必要性を指摘したものと受け取れます。そんな事が、 実際にもう起こっているのです。

−人間なるがゆえの標準−
これは、健康診断でも同じです。私は人間ドックに入った時にお医者さんといろ いろと話をした事があります。異常とは何かと言う話になり、人によって同じ 異常値が出ていても、何でもなく一生過ごしてしまう人もいるという説明でした。
そんな時、お医者さんは「人それぞれで違いますから」と言います。
確かに、血圧が高い人や低い人、いろいろいますが、起こる現象はそれぞれに 別々です。これが、製造された規格品とは違うところです。
そうなると、標準でははかれないところに、「人間らしさ」が見えるような気が します。もちろん標準的である事はとても暮らしやすいです。しかし、それを 外れると言う事は実は人間らしい事なのかも知れません。

−標準の向こう側にある25%の廃棄食料−
ごく最近の新聞には、米国では25%の食品が食べられずに捨てられている、 という報告がありました。私の経験でも、一人分がとても多く、余らせる大きな 原因です。もし食べたとすれば、食べ過ぎになってしまうわけです。それが一つ の原因です。それから、食べる事を単にエネルギー補給としてしか考えない国民 性もあるように思います。味に関係なく食べると言う感じがします。
3つめはこの国は、ストレスが多いのではないかと言う事です。多い私の経験 ですが、ストレスが溜まると味覚が麻痺し、たいてい食事が不規則になり、結局 食べ過ぎとなり、太るということになります。米国人の場合に当てはまるのか .どうかは分かりませんがいつも何かをつまんで食べる人は多い様に思います。

今回は、人間の生活には標準と言う基準はあったとしても、それは絶対ではない と言うご説明をしたつもりです。それは、ちょうど、寿命と生きた中味との関係 のようで、標準だからと言う事が意味を持つのではなく、中味がどうかと言う事 が、問われるのと同じではないかと思います。25%の食料廃棄も取り上げられま したから、今度は食べ過ぎを解消するための、運動にも視点が当たって行くので はないかと、半分今度のキャンペーンに期待するこのごろです。


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