Charlotte Weekly 1996.09.15. 号 通巻 第7号

米 国 の お 店

今週は、米国のお店について、ご報告します。普通の人の日用品はスーパーで 買います。日本と違って、お店は歩いて行ける距離にないのと、一度に大量に 買う人が多いので、車の利用に便利なように設計されています。私たちが普通 に行くのは、広い駐車場を持ったモールと呼ばれる商店街です。これは、大き なスーパーマーケットかデパートを核として、そのまわりに薬局や、本屋や、 レストラン、ファーストフードショップや、場合によると映画館などを配置し てあります。ですから、人々は買い物に行くと、同じ場所で、食事も映画も楽 しめることになります。広さはモールによって違いますが、広いところでは、 端から端までで、2Km位あるものもあります。ここでは、同じモールの中で、 お店からお店へと移動するのにも、車を使う事になります。このようなモール が街中では、大体3-4Km位の距離で点在しています。その中の核となるのが ウォルマートやKマートなどの大型店舗で、ここにくれば、ほとんどのものは 購入できます。では、お店の運用と、人々の利用の実状を、ご報告します。

−お店の営業時間−
食料品のスーパーマーケットは24時間営業のところが多いです。さすがに夜 中はいかついガードマンが武装して目を光らせていますが、普通に買い物でき ます。他のお店は、平日は朝は8:00からで夜は21:00か22:00までやっていま す。日曜日は大半は休みですが、営業する店では、昼頃から開店し、18:00頃 には閉店というパターンが多いようです。こちらに来る前に、私が日本で考え ていたのは、米国は危険なところだから、人々は夜は家にいてTVを見ていて、 外には出かけないとばかり思っていました。しかし、モールの賑わいは夕方か らであることがわかりました。とくに映画館などは24:00頃まで映画をやって いて、駐車場にはその頃でも、多くの車が停まっています。しかし、日曜日の 午前中は、教会に行く人が多く、お客も従業員も揃わないために変則的な営業 時間になっているようです。

−お店の商品と人々の買い方−
モールの核となるウォルマートのようなお店は、たいてい平屋です。面積とし ては1万平米位でしょうか。ですから、商品を探すときには結構歩かされます。 こちらのお店は、規格のものを大量に買ってもらうというのがポリシーで、 特売では、商品の割引をするのはもちろんですが、1つ買ったら、もうひとつ はタダ!という宣伝をよく見かけます。こちらでは、共働きが多く、家庭では 週末に、まとめて買い物をするのが一般的です。ですから、山ほどの買い物を して、そのあと食事とか映画を見るというのは、ひとつの週末を過ごす パターンです。品物ひとつをとっても、サイズが大きく、例えばミネラル ウォーターでも、PETボトルもありますが、多くは4リッター入りの、大きな 容器になります。この容器は牛乳にも使われており、紙パックはあまり見かけ ません。この大きな包装は、買い物の頻度が少ないための対応か、それだけ多量に 消費するためなのか考えたのですが、私は、後者だと思うようになりました。 それと、買い物にはお父さん達の姿も多く見かけます。

−安いお店と競争−
こちらのお店はひたすら「安い」というのを宣伝します。新聞のには週末にな ると、沢山のチラシが入ります。そして、チラシの中には、切り抜いて持って ゆくと割引になる、クーポン券もついていて、そのお店のレジで使っている人 も多く見掛けます。お店の名前でもBI−LO(バイロー:安く買おう)とか Lowes(ローズ:安いですよ)とか直接安さを店の名前にしているのもよく見 かけます。こちらの人の話では、80年代からこのようなお店が増えて、今ま でのような小さな小売店はだんだんと姿を消していったそうです。この傾向は 日用品だけでなく、家電や本なども同じで、最近はだんだんと大型店舗に集約 されてきているそうです。しかし、ただ大きければ強いかというとそうでもな く、私がパソコンを買った市内で最大の総合電気製品ショップは、開店してか ら半年間営業しただけで、閉店してしまいました。チェーン型の大型店でも、 競争は激しいのがよくわかりました。消費者が望むものを、安く買えるように するのが、小売店の使命で、それを必死に実現してゆくところに米国の小売業 の活力があると思えます。


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